朝一歩目の「ズキッ」…それ、足底腱膜炎かもしれません。
朝ベッドから立ち上がった瞬間のかかとの痛み、歩いているうちに少し楽になるけれど、座って休むとまた痛む——このパターンは足底腱膜炎（そくていけんまくえん）に典型的です。この記事では、原因・セルフケア・受診の目安まで、筑紫野市の皆さまにわかりやすく解説します。
足底腱膜炎とは？
足底腱膜は、かかと（踵骨）と足指の付け根を結び、土踏まず（足アーチ）を支える厚いヒモ状の組織です。ランニングや長時間立ち仕事、合わない靴などで足底腱膜に微細な損傷と炎症が起こり、かかとの内側（踵骨内側突起付近）に痛みが出ます。
朝の一歩目に強く痛む理由は、夜間に足底腱膜やふくらはぎ（下腿三頭筋）が短縮し、立ち上がって一気に引き伸ばされるため。歩くほど温まり痛みが和らぐのは、組織が馴染むからです。
症状の特徴
- 起床直後・立ち上がり時の鋭いかかと痛
- 歩き出すとやや軽くなるが、休むと再燃
- かかとの内側を押すと痛い
- つま先立ちや階段の上りで痛みが出やすい
- 片足立ちテストで痛み／不安定感
なりやすい要因
- ふくらはぎの硬さ（アキレス腱の柔軟性低下）
- 活動量の急増（ラン・ウォーク・部活再開など）
- 長時間の立ち仕事、硬い床面
- 土踏まずの低下（扁平足）や高アーチ
- 薄い・すり減った靴、サイズ不一致
- 体重増加、姿勢・歩き方の癖
今日からできるセルフケア
1）起床前・起床直後ルーティン（朝の一歩目対策）
- 足底腱膜ストレッチ： ベッドで膝を伸ばし、足指を手で反らせて土踏まずを伸ばす（10秒×10回）。
- タオルストレッチ： タオルを足先にかけ、つま先を手前に引く（10秒×10回）。
- 足趾エクササイズ： 足指グー・パー30回、ゴルフボールや凍らせたペットボトルで足裏を1–2分コロコロ。
2）日中のケア
- ふくらはぎストレッチ：
- 膝伸展（腓腹筋）：壁に手をつき、かかとを床につけ30秒×3回。
- 膝屈曲（ヒラメ筋）：前足の膝を軽く曲げ、後足かかとを床につけ30秒×3回。
- 足の内在筋トレ： タオルギャザー（足指でタオルを手前に寄せる）1–2分、ショートフット（土踏まずを軽く引き上げる）10回×2–3セット。
- 負荷管理： ラン・ウォークの距離や時間は週10–20%以内の増加を目安に。
- アイシング： 活動後にかかと〜足底を10–15分。
3）靴・インソール
- 踵のホールドが良く、クッション性のある靴を。かかとが傾く・すり減った靴は交換。目安は500–700km走行 or 6–12ヶ月。
- 室内でも裸足で硬床は避け、スリッパやサンダルはアーチサポート付きを。
- 必要に応じてヒールカップや既製インソールを検討。
4）＋α
- テーピング（ロー・ダイ法）：土踏まずを支え、痛みの軽減に有効。自己流で難しい場合はご相談ください。
- ナイトスプリント：就寝中に足首を軽く背屈位で保持し、朝の一歩目の痛みを軽減する目的で用います。
受診の目安（こんな時はご相談を）
- 2〜3週間セルフケアを続けても改善しない
- 痛みが強く歩行に支障がある／夜間痛が続く
- しびれ・むくみ・発赤・発熱を伴う
- ジャンプなど強い負荷後に急激に悪化した
- 踵骨疲労骨折・足根管症候群・アキレス腱障害などの鑑別が必要と思われる場合
くまがい整骨院でできるサポート
- 評価：足アーチ、ふくらはぎの柔軟性、荷重ライン、歩行・姿勢のチェック
- 施術：筋・筋膜調整、関節モビライゼーション、必要に応じたテーピング
- 運動指導：段階的な負荷量設計、ふくらはぎ＆足内在筋トレのホームプログラム作成
- 靴・生活動作アドバイス：お仕事環境やスポーツ種目に合わせて最適化
- 医療機関の受診が望ましいケースでは適切にご紹介します（画像検査など）
ご予約・ご相談：お電話／LINE／WEB予約からどうぞ。院内でのセルフケア指導も丁寧にサポートします。
よくある質問（FAQ）
Q1. レントゲンで“かかとの骨棘（ヒールスパー）”があると言われました。原因ですか？
A. 骨棘は痛みの直接の原因でないことが多く、骨棘がなくても足底腱膜炎は起こります。組織の過負荷と柔軟性低下の改善が鍵です。
Q2. 温める？冷やす？
A. 活動直後や痛みが強い時は冷却、慢性期でこわばりが強い時は入浴や温熱＋ストレッチが有効です。
Q3. どのくらいで良くなりますか？
A. 個人差はありますが、数週間〜数ヶ月で改善する方が多いです。再発防止にはエクササイズの継続が重要です。
Q4. ランニングは続けてOK？
A. 痛みが10段階で3以下にコントロールでき、翌日に増悪しない範囲で距離・頻度を調整して継続可能です。悪化する場合は一時的に減量を。
Q5. インソールは必要ですか？
A. 全員に必須ではありませんが、痛みの軽減と再発予防に役立つことがあります。足型や靴に合わせて選びましょう。
まとめ
- 朝の一歩目のかかと痛は足底腱膜炎の典型
- ふくらはぎ・足底の柔軟性回復と負荷管理が改善の近道
- 靴・インソール・テーピングなど環境調整も重要
- 改善が乏しい、強い痛み・不安があるときは早めにご相談ください
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